
アンダーパス(立体交差式地下道)ができるまで Vol.2
皆さんは「アンダーパス」という道をご存知でしょうか。例えば、線路に踏み切りをつけるのではなく、線路の下を通れるように造られた道のことです。今回は一般道路ではなく、商業施設内に造られたアンダーパスをご紹介します。

このアンダーパスは上を車や電車が通るのではなく、人が歩きます。人が歩く道路は段差もなくフラットな道です。ということは、地面より下に道を造ります。
まずは掘削です。掘削に至るまでにもいろんな人の手によって大変な作業があります。ただ掘るだけでは周りの地面からの圧に耐えず崩れるので矢板と切梁で工夫します。


そして、この工事のメインであるボックスカルバートという土管のようなものを設置します。土管といっても、四角ですし、重量も凹の形だけで16tあります。

ボックスカルバートを設置するには工事現場でよく見かけるようなクレーンでは重さに耐えれずクレーンがひっくり返ってしまう可能性があるので、ここでは100tのクレーンで作業をしました。
クレーン自体が100tあると現場に来るまでの道中の道が陥没してしまいます。ですので、現場に到着後、クレーンに重りを乗せてクレーン自体を100tにし、16tのボックスカルバートを設置していきます。
写真の赤線で囲っているものが1つ分を示しています。43列のボックスカルバートを設置し道になります。ただし2つで1つの四角い形になるので、86個のボックスカルバートが必要になります。

その後、舗装をし道を整えて完成します。普段使っている道でも、たくさんの人の手が加えられ知恵が詰まった道です。このアンダーパスは9か月もの時間をかけ完成しました。この工事に詰められたたくさんの知恵のご紹介はまたどこかで。


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