
倉敷でガレとフルーツに出会う
なまこ壁の街並みが美しい倉敷美観地区に旬のフルーツをふんだんに使ったスイーツを提供するお店がある。町家古民家を改装した店構えが印象的で、1つ1つの商品には自然の彩を大切に心をこめて仕上げられた美しさがある。そして、丁寧な仕事の象徴として西洋アンティーク「エミール・ガレ」のガラス工芸作品が展示されている。
このお店こそが「くらしき桃子」である。

「くらしき 桃子 倉敷本店」では、1Fでフルーツを使用したお土産品を販売し、フレッシュジュースやジェラートのテイクアウトができる。2Fのカフェでは、旬のフルーツを使った人気のフルーツパフェやスイーツを、エミール・ガレの作品を眺めながら食べることができ、訪れた観光客らにどこか懐かしい雰囲気の落ち着いた空間と優雅なひと時を提供しているのである。


19世紀末から20世紀初頭の美術運動アール・ヌーヴォーにも大きな影響を与えた「エミール・ガレ」のガラス工芸作品だが、21世紀を生きる私たちもガレの作品に魅了されている。
ヴィクトリア朝時代、ヨーロッパを中心に産業革命によって大量生産による安価でありながら粗悪な商品が溢れ、その反発として中世の手仕事に立ち返り生活と芸術を統一することを主張した運動「アーツ・アンド・クラフツ運動」。エミール・ガレの作品はその美術運動の象徴であり、1つ1つの作品を丁寧な手仕事にこだわっている。


一方、「くらしき桃子」では、「本物の商品をお客様にお召し上がりいただきたい」と手間をいとわず丁寧な仕事にこだわったスイーツたちが、訪れる人たちを魅了し続けており、手工芸と自然花や植物など有機的なモチーフから着想を得たガレの作品と「くらしき 桃子」の店づくり、商品づくりが融合しているのである。
くらしき桃子倉敷本店 [倉敷美観地区]
OPEN: 2013.04.24
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